週刊ヤングジャンプにて2014年から2022年まで連載されていた人気漫画 ゴールデンカムイ。
バトル漫画でありながら北海道のアイヌ民族にまつわる風習や伝統料理などの情報も非常に細やかに描写されていているのもこの漫画の特徴であり
、ほかのバトル漫画とは一線をはくすところがあります。
アニメも2018年から現在まで続いており、2022年には劇場映画化が決定されており、今年の2023年4月から第4期がスタートする予定とのことで、漫画の連載が終わってからも根強い人気を誇る作品です。
作者の野田サトル氏は北海道出身とのことで地元の伝統でもある、アイヌ民族を主題に置きつつ、バトル漫画の体裁も保つというところから見ても、今までにない漫画を描き続けているところも凄いですよね!
漫画もそうですがアニメでもこの作品の特徴であるバトルシーンでの暴力模写などは過激な方であると同時に時にはグロさを感じさせるシーンもありながら、ユーモアなシーンもあったり、時にはシリアスな場面もありと、ここまでいろんな表現が詰まっている作品は僕が知る限りは見ないですし、またこの作品の魅力の一つなのかもしれませんね。
またこの漫画は多方面で評価が高く、特にアイヌ民族博物館の職員の方や、北海道アイヌ協会の理事長の方からも「よく描かれている」、と絶賛されており、平取町にあるアイヌ文化情報センター
でも人気になっているとのことで、このように地元の北海道での人気の高さを伺い知れますね。
さらに実在の人物をモデルにしてるキャラクターもいたり、モデルを調べるのもかえって面白さを引き立たせています。
昭和の脱獄王や柔道家などもモデルになっていたり、歴史上の人物もそのまま登場していたりと、
また、時代設定を明示時代の日露戦争の後の年代を物語に据えたあたりと、ロシアと日本の関係性、特に北方領土の話など、中高生の社会科で習うことをわかりやすく説明していたりと、色々あるのですが、この先を言ってしまうとネタバレになりますので、この辺にしておきます。
またこの作品の見どころでもあるアイヌ民族のマタギ料理も随所に紹介されており、鹿肉、熊肉、タヌキやさらにリスなど、「そんなの食べれるんだ」、と思いつつも、動物の捌き方や、料理の仕方など丁寧に描かれており、「自分でもできるかも!」とまでは思いませんが、夜中に見てるとお腹が空くぐらい飯テロな要素も含んでいたりと一種のグルメ漫画に通づるものがあります。
かく言う僕もこの漫画の影響で作品に登場するマタギ料理に興味を抱き、実際に鹿肉や熊肉を買って食べたりもしています。
今回はそんなゴールデンカムイに登場するおべんちょというキーワードについて解説していきたいと思います。
おべんちょはゴールデンカムイではどういう意味?
そもそも「おべんちょ」、てなんぞや?、と思われた方は多いのではないでしょうか?
僕は最初聞いた時、「便所のことか?」、と思いました。
調べていくと、ことゴールデンカムイにでてくるおべんちょとは僕が想像していたのとは全く違う意味合いの言葉でした。
おべんちょというのは作中に出てくる牛山辰馬というキャラクターがあるきっかけでそう呼ばれるようになりました。
この牛山という男が作中で毒を盛られた食べ物を食べさせられ、後遺症で脳が働かなくなったところに、いじめられっ子のチヨタロウというアイヌの少年から名前を聞かれた際に牛山がおべんちょと言ったのがはじまりです。
本人も意図して言った感じではなく、牛山自身の本能がそう言わせたんでしょう。
現に牛山は毒の影響でどこか違う世界に行ってる感じの描写で描かれています。
この牛山という男は作中でも強者の部類に入るほどの存在で、柔道に関しては10年無敗を誇る実績ではありますが、毒には勝てなかったみたいですね!
この牛山のモデルは牛島辰熊という柔道家がモデルになっており、モデルにしただけありかなり特徴を押さえて描かれています。
おべんちの画像はどこで見れる?
ネットでゴールデンカムイ おべんちょと検索すればTwitterなどに載せてる画像が多いようです。
牛山とチヨタロウのおべんちょと言っている一コマが出てきますが、ここはぜひ漫画を読むことをおすすめします♪
というのも画像だと断片的なものしか出てこないので、漫画を通して牛山という男の性格や強さなどがわかるのでオススメです。
ちなみにこのおべんちょのエピソードは漫画のみでアニメでは放送されていません。
なぜかというとまぁ意味合いも含めて地上波では厳しいという見方が強いですし、放送禁止用語に入るレベルでしょうから…。
意味にかんしては次の項で詳しくお話ししますね!
それも踏まえてこのエピソードは漫画で是非ご覧になってください。
おべんちょと桃の関係性は?
おべんちょこと牛山の大好物の中に桃があります。
もちろん普通だと果物のことを指すんでしょうが、牛山がなぜ桃が好きなのか?
それは作中にて牛山はかなりの女好きであり、
女性の桃のようなお尻が好きなのでは?という描写が確認できます。
だから作者も大好物を桃ということにしたのだろうと伺い知れます。
おべんちょとは別に他のキャラクターからはチンポ先生などとも呼ばていることもあり、こと性に関することに並々ならぬ造詣があるのも漫画にて
確認できます。
あまり人前で呼ばれたくないあだ名ではありますが牛山はそんなこと気にする素振りもありませんし、むしろ受け入れているところから、恥ずかしがらずに、むしろ潔いというか男を感じさせるキャラですね。
まんちょの意味は?
まんちょはざっくり言えば女性器のことを指しています。
女性器の呼ばれ方は地方によっても様々で、まんちょは岩手県の方で主に呼ばれています。
まんちょ、あるいは、びったとも呼ばれてもいます。
ゴールデンカムイは北海道を舞台にしている作品ですが、登場人物によっては東北出身者もいますので、作中に出てくる方言なども東北訛りの描写もありますし、作中に出てくるおべんちょと通づるものがありますね。
ちなみにゴールデンカムイの舞台である北海道では「だんべ」、と呼ばれています。
他にも青森では「まんじゅ」、秋田は「まんじゅう」、山形は「あぺちょ」または「おぺこ」、宮城では「べっちょこ」、福島は「べっちょ」または「ぺっぺこ」など、東北全般で見渡すと呼び名は違えどどこか似てる感じがしますよね。
おべんちょは愛知の方言?
愛知県の方言では女性器のことをおべんちょと呼びます。
そして性交のことを通称でおべんちょごっこなどと呼ばれていたりします。
ごっこ、とつくからにはみなさんの想像にお任せしますので、そこは割愛しますね。
また地方によって呼び名は多種多様なので、下ネタにはなるでしょうが、調べてみるとおもしろいのでその地域の呼び名に関する由来なんかも調べてみるのもいいですね!
このおべんちょというキーワードを作品に取り入れる作者のセンスもある意味なかなかのものだと
個人的には感服しました。
内容が内容だけに、この言葉に辿り着くこと自体があまりないのではないでしょうか?
ただ女性の前では少々言いにくい言葉ではありますので、場をわきまえて使った方がいいですね。
べべんじょの意味は?
大阪でべべんじょという方言があります。
この言葉を聞いた時に、僕はまたしても便所を連想させてしまいましたが、全然違ってました。
この言葉は大阪の子供達の遊びの中で、たとえばなにか汚いものを友達が触って誰かにそれを服などにつけようとしたりというイタズラは子供ながらにする人はクラスに1人はいたでしょう?
僕の時もやはり1人はそういう子がいましたw
そうなった時に「べべんじょ、かんじょう、鍵閉めた!」、と言ってそういう汚いものをなすりつけても自分は大丈夫!、というおまじないの言葉ですね。
地方によっても子供ながらの遊びで言い方もさまざまですし、言葉は似てるけどまた違ったニュアンスの意味合いになりますが、下ネタではないのは確かですね。
また少し似た言葉で調べていくと大分県日田市の
和菓子で「べべんちょ飴」というのがあります。
こちらは玄米をもとに作られた飴で柔らかく、オブラートに包まれたものでキャンディ風にフィルムで包まれた和菓子です。
ぼんたん飴を想像してもらえればわかりやすいと思います。
プレーン、きなこ、抹茶、梅、ココア、紫芋の6種類からなる味が楽しめますので、日田に寄る機会があれば一度は味わっておきたい和菓子ですね!
このように意味合いの違う言葉だけで内容が全く異なる場合もありますので、こういった方言の難しさをあらためてわかりますよね♪
べんちょは魚?意味は?
アカシタヒラメという魚の呼び名を広島ではれんちょう、またはでんちょうという愛称で呼ばれています。
全長が40センチほどのイヌノシタ属に分類される魚で、ヒラメのように平べったい魚で、スーパーなどに流通している魚になり、煮付けなどに最適な魚になります。
この呼び名に関しては漁師の方達が地方の方言が
主になって自然とついた呼び名であるので、明確にこれ!、とうような正確はないように感じられます。
もしかしたらべんちょと呼んでる方もいるかもしれません。
ただこれはおべんちょという言葉を端折ってべんちょと言っているという見方もできますので、曖昧なところではあると思います
魚に関する呼称は地方によって様々ですが、どれも特徴を捉えているで、調べれば調べるほど、地方独特のネーミングセンスがうかがいしれますね。
おべっちょのほかにみんなが気になる方言はある?
おべっちょは言うなれば性交の意味であり、地方の方言ではおべちょ、べちょなど、東日本の一部の地域で呼ばれる呼称ですので、今の時代にそういう呼び方をする人がいるのかどうか気になるところではあります。
ちなみに僕の友人で東北出身の友人がいますが、そういう言葉は聞いたことがなく、僕たちのおじいちゃんおばあちゃん世代の方達、あるいはお父さんお母さん世代が入ると思います。
女性器もそうですが男性器をチンポまたはチンコなどと言うのが普通ですが、沖縄の方では「マラ」と呼んだりします。
また方言とは少し違いますが、このチンコに関することで、世界的に有名なションベンをする子供の銅像などが有名ですが、この銅像はブリュッセルに設置されており、昔の芸術家の作品でもチンコに関する作品を作ったというユニークな発想があの銅像には感じますね。
外国の方ではチンコを英語でどう呼んでいるのかというのも調べていくと、ションベン小僧を作った彫刻家の方はフランス人でしたので調べてみましたところ、「le zizi」(ル ズィズィ)と呼びます。
けどこれ以外にも呼び名があるので、どれが正解かはわかりません。
男性器の呼び名は諸説ありますが、日本語源代辞典ではちんこの他に「小さき穂」などの記述があったりしますので言葉の語源を調べてみるのも
おもしろいかもしれませんね♪
まとめ
いかがだったでしょうか?
方言の記述に関しては地方の歴史から現代までいろんな変化があり、現代に至ると思います。
ゴールデンカムイに出てくるアイヌ民族の僕たちで言う方言はほとんど知られていない存在ですし、僕もこの漫画を通じて方言の大切さやそこからくる言葉の意味などを調べていくうちにその他の地方独特の言い回しや呼称について調べるようになりました。
またこうして調べていくと、まだまだ僕たちの知らない世界があるんだと再認識し、島国の日本という決して大きくもない国にこんなにもいろんな言葉があるんだと思いますよね。
世界各国で共通語なのはもちろん有無を言わさず英語ですが、それ以外にも6900語の言語がこの地球上に存在しており、ネパールだけでも120の言語があり、さらにパプアニューギニアに至っては840以上の言語が確認されていますので、こと日本に限っては当たり前ですが日本語ですが、その日本語に中にも僕たち日本人ですら理解できない言葉が存在していますし、その中の一部が方言であると言えるでしょう。
また英語でも方言に似た言い回しもあるでしょうし、そこまで突き詰めていったら僕の頭の容量がパンクしてしまうので、興味のある人は調べてみるのもいいのではないでしょうか?
今回ご紹介したのはほんのごく一部に過ぎないのでみなさんも地方に旅行に出かけた際には地元の話し方などを聞いて楽しむのもいいかもしれませんね♪