仕事をよく休む人の深層心理や考えられる理由とは？

一緒の部署で仕事をしているあの人、ちょっと休みすぎじゃない？
そんな感想を持った経験はないでしょうか？
同じ仕事をしている中で頻繁に休まれると、どうしてもネガティブな認識をもってしまいますよね。

日本では、休まず仕事へ来ることを美徳とする慣習があります。
体調不良で苦しくても、歯を食いしばって会社へ出社することが評価に繋がる為、ちょっとやそっとのことでは休まない社会人が多くいます。

当然、仕事に毎日来ることは大事なことです。
上司は、プロジェクトが円滑に進むように人員を調整していますので、頻繁に休む人がいると進捗が進まなくなるため、とても困ってしまいます。
困ってしまうとどうするかと言えば、他メンバーに仕事の割り当てを行い、進捗を上げようとします。
すると、他メンバーへの負荷が高くなり、プロジェクトの成功率に影響が出てきてしまうのです。
結果、上司からも、メンバーからも印象が悪くなり、ネガティブに思われてしまう事態となります。

このような事にならない為にも、休みは計画的に取り、なるべく周りに迷惑が掛からないようにすることが大事です。

ですが、休まないことを正しい事だと考えるのは少々危険なことです。
なぜなら、他人には他人の事情があり、休む理由は千差万別だからです。
当人が苦しんでいるのに、他人が知ったかぶりをして責め立てるなんて、おかしいと思いませんか？

問題はよく休んでしまう理由であり、休むこと自体を否定することではないはずです。
迷惑と思う前に、相手を理解する努力をすれば、不必要な不和は起こりませんよね。

そこで本記事では、不必要なわだかまりを防ぐため、よく休む人の深層心理を分析し、
上手な接し方を考えられる方法をご紹介いたします。

仕事をよく休む人の深層心理とは？
仕事をよく休む人の考えられる休む理由とは？
仕事をよく休む人への適切な接し方とは？
仕事をよく休む人と接する上での注意点
まとめ

仕事をよく休む人の深層心理とは？

・仕事をよく休む人の深層心理はどうなっているのでしょうか？

・やる気がない
これは多くの人が感じた事があると思います。
やる気がないとついサボりたくなり、休んでしまう方は多いです。
やる気がないと言うことは、仕事が面白くないと感じている節があります。

・自分のことしか考えていない
自分中心で物事を考えている人は、よく休むことが多くなります。
一緒に働いている同僚や、会社の事を考えない為、独りよがりな勤務態度になる可能性があります。
逆に仕事が楽しければ、休むことが少ないでしょう。

・当事者意識が持てない
仕事に対して当事者意識が持てない人は仕事を休みやすいと考えられます。
自分は関係ない、誰かがやってくれるだろう、と考えているため仕事への思い入れも薄いです。
この意識の方は、仕事に対して思い入れが無いので、仕事のクオリティもあまりよくありません。

・精神的な問題がある
人付き合いに疲れてしまったり、仕事の負荷が溜まりすぎたりなど、過度のストレスで
心が疲弊してしまった影響で休みがちになってしまう場合があります。

・気にかけて欲しい
休むことで周りの目を引き、気にかけて欲しいと思っています。
自己肯定感が低い方が自己承認欲求を満たすために休みを取ることで、心配してもらえることを求めることもあります。

・仕事を辞めたい
とてもシンプルに、仕事を辞めたい人は会社を休みがちになる場合があります。
転職活動の為に休みを取ったり、仕事への意欲が低くなっている影響で休みを取ることが多くなります。
言い換えれば、今の仕事をしたくないと言うことなので、ミスが重なったり、クオリティが低かったりしてしまいます。
・病気を患っている
軽度、重度問わず何かしらの疾患を抱えている場合、治療の為休むことが多くなります。
手術を伴う治療の場合には、入院期間が発生する場合もある為、休みが増えます。

・家庭の事情がある
家庭の都合で仕事を休むことが多くなる場合もあります。
冠婚葬祭や介護など、休まざるを得ない状況が多くなる場合があります。

このように、様々な理由が挙げられますが、主に精神的なものが多い傾向にあります。
肉体的な問題や家庭の事情で休みがちになる機会は少ない為、メンタルケアを行うことで、
休む頻度は減らせるのではないかと思われます。
深層心理を理解することで、適した対応を取ることが出来るため、まずは相手を知ることから始めることが大事になります。

仕事をよく休む人の考えられる休む理由とは？

・仕事をよく休む人には様々な理由があげられます。

・働くのがだるい
単純明快、シンプルな理由です。
俗に言うズル休みです。
突発的な休暇や、月曜日だけいつも休むといった方は、ほぼこの理由が当てはまります。
人は楽な方へ逃げたがる生き物ですから、気持ちは痛いほどわかります。
ですが、この理由を突き付けられた側は悪印象しかないですよね。
又、「あの人だけ楽をしていてずるい」などの、不公平感が仕事に関わるメンバーに派生する危険もあります。
最悪、プロジェクトが失敗してしまう可能性もあるので、早期対応が必要になります。

・体調不良
風邪、流行病、その他疾患による体調不良です。
人間社会で生きていく以上、病気による体調不良や、体の不調は誰しもが起こりえます。
単発での休暇であれば気にも留めませんが、連続するとなると今後のスケジュールに影響が出てしまう為、状況把握は重要です。

・家庭の事情
俗に言う家事都合です。
プライベートで用事がある場合に多く使用されます。
しかしながら、余ほど特殊な家庭環境でない限り、頻繁にプライベートの用事が発生することは考えにくいですよね。
休みすぎと不安に感じたら、一度当人と話し合ってみるといいかもしれません。

・思わぬトラブル
通勤中に事故に遭い、出社できなくなった。
何かしらの事件に巻き込まれてしまった。
など、回避できない状況に遭遇した場合です。
ただし、トラブルによって休みがちになった場合、精神的な部分が影響している可能性がある為、メンタルケアの方向で考えていく方が良いと思われます。

・人間関係のトラブル
生きていれば、必ず人と接し生活していきます。
その中で、いじめにあったり、仲が良かった友達と不仲になったり、目をつけられて孤立してしまったりするかもしれません。
人間関係のトラブルの解消は難しい為、慎重に改善を進めていく必要があります。

・鬱病などの精神疾患
自責によるものか、会社が起因となっているものかで状況が変わりますが、精神的な内容でよく休む方に多い理由です。
状況はどうであれ、鬱になってしまった場合、まずは医者にかかるように話し合うことをお勧めします。

様々な理由をご紹介しました。
軽度の理由から、重度の理由までありますが、人それぞれ抱えている問題は違うので、
頭ごなしに否定せず、理由を理解して向き合うことで、状況は好転していくと思われます。
ただし、精神的な問題は当人だけでなく、それをフォローした方にまで影響を及ぼす可能性がありますので、立ち直らせようと頑張らず、医者にお任せすることを推奨します。

仕事をよく休む人への適切な接し方とは？

仕事をよく休む人にはそれぞれに理由があることをご紹介させていただきましたが、対象の人全員に同じ態度で接することはできませんよね。
そこでここでは、状況別の適切な接し方をご紹介いたします。

・有給休暇の範囲内で仕事を休むのは問題ないという認識を持つ
労働基準法第39条でも定義されていますが、有給休暇は労働者に与えられた権利です。
又、有給休暇取得時には、理由の説明は基本的に不要であるとされています。
ただし、理由を聞いてはいけないという法律はない為、仕事への影響度を把握する際に
理由を尋ねることは問題ありません。
どうしても仕事に影響してしまう場合には、有給休暇取得者と相談するといいと思います。
理由はどうあれ、有給休暇の範囲内で仕事を休むのは問題ないという認識を持ちましょう。

・仕事をよく休むからと言って、頭ごなしに否定をしない
仕事を頻繁に休むということは、何かしらの理由があると考えられます。
だるい、めんどうくさいも立派な理由ですので、「なぜそう思うのか」と考えるべきです。
頻繁に休むことが多くなって来たら、人目につかない場所で、当人と話し合いをすると心の内を聞くことができ、勤務態度の改善につながるでしょう。

・仕事に影響がある場合には、極力休みを避けるように事前にお願いする
仕事には繁忙期や閑散期の波があります。
閑散期にどれだけ仕事を休んでもそれほどまでに影響はありませんが、繁忙期に頻繁に休まれてしまうと、進捗に影響が出てきてしまいますよね。
そんな時は、入社時でも、プロジェクト開始時でもいいので、一度認識を合わせておくとよいでしょう。
お願いという形で認識を合わせることができれば、頻繁に休むことも少なくなるかもしれません。

・常日頃から、コミュニケーションを取る
管理者、作業者、どちらの観点でも、チームメンバーとのコミュニケーションはできるだけ取るようにしましょう。
コミュニケーションを適度に取ることにより、本人の体調や心理状況が把握できるため、
体調不良や心理的ストレスなどへの早期対処が可能になります。
雑談でも構いませんので、積極的にコミュニケーションを取るようにしましょう。

・自己保健義務について事前に伝えておく
労働安全衛生法第2項に、「労働者は、前項の事業者が講ずる措置を利用して、その健康の保持増進に努めるものとする」と記載されています。
要約すると、安全で健康に働けるよう、自らの健康状態を注意し、管理していくことです。
つまり、体調不良で何度も休んでしまうことは、自己保全義務に抵触してしまう恐れがあるので注意が必要ですよ、ということを事前に伝えておきましょう。

・仕事に期限を設け、進捗を確認する
仕事に期限が無い場合、ダラダラと作業をしてしまいがちです。
作業を行う上で最低限のルールとして、決められた期限は守りましょうとすることで、
進捗状況への意識が働き、易々とズル休みが出来ない状況にするのも手です。
ただし、あまりにも期限を厳しくすることは行わないようにしましょう。
無理難題は成長につながることではありますが、同時にモチベーションの低下を招き、
最悪離職の危険がある為です。

仕事をよく休む人と接する上での注意点

・仕事を休むことが悪いという考えを持たないこと
仕事をよく休む人への適切な接し方でもご紹介しましたが、休むことは悪い事ではありません。
むしろ適度に休みリフレッシュすることで、高いパフォーマンスを発揮できることもあります。
注意するべきは立て続けに休みを取る人の心理状態であることを認識することが重要です。
心理状態を分析し、対策を打つことで改善を図るようにしましょう。

・当人の精神状態や家庭事情、健康状態を無視して注意を促すこと
当人の心理状態は、当人しか知りえません。
背景を理解しようとせずに自分の思いだけで注意を促すことは逆効果になりますので、
気を付けましょう。
体調不良が長引いてしまったり、持病が治らないなどの場合は、当人と相談し、
必要に応じて長休を取り、治療に専念させることも必要です。

・孤立させるように仕向けないこと
休みが多くなれば仕事への影響も出てきます。
それであれば、仕事のメンバーから外して孤立させ、反省を促そうとする方もいらっしゃいます。
これは逆効果ですし、パワハラに該当する為、絶対にやめましょう。
又、気に入らないからと言って辞めさせようとする行為も絶対にやめましょう。
メンバーの一員として責任感を持てるようにコントロールすることが大事です。