イチローといえば、メジャーリーグで活躍したあのイチロー選手しかいませんよね!
プロ野球選手として、28年目の2019年に現役を引退したことは記憶に新しいです。
引退セレモニーでは多くの野球選手が駆け付け、テレビで中継されるなど、世界中から注目が集まった一大イベントでした。
テレビ放送を見て、感動の涙を流した方もたくさんいるのではないでしょうか?
もちろん私もその一人です。
そんな日本人メジャーリーガーの代名詞となったイチローは、数多くの記録を残しています。
努力家で、ストイックなイメージが強いイチローの選手生活を、成績とともに紹介していきます。
有名だけど詳しく知らない方のために、華々しいイチロー選手のプロ野球生活では、どのような成績を残したのかまとめてみました!
きっとあなたもイチローのファンになるはず!
イチローの成績と年俸は?
メジャーリーグは年俸制で、世界中を見ても支払われる金額が高いことで有名です。
そして、世界最高峰のプロ野球リーグでもあるわけです。
日本経済新聞によると、2022年4月に登録されているメジャーリーグ選手の平均年俸は441万4184ドル、現在の日本円で約5億8500万円となっています。
イチローの最高年俸は、シアトル・マリナーズに所属していた2008年から2012年の間に1,800万ドル、現在の日本円にして約23億円です。
なんとイチローは、メジャーリーグの平均年俸よりも4倍以上でした!
メジャーリーグの2023年時点での最高年俸は、メッツに所属のマックス・シャーザー選手と、ジャスティン・バーランダー選手がともに4333万3333ドル、日本円にして約58億円でした。
なんと1位の年俸はイチローの倍以上の契約です!
最近大活躍の大谷翔平選手は今季3000万ドルで契約しており、年俸額のトップ15に入ったそうです。
日本円で約39億円という契約は、イチローをも超えてしまいました!
日本人メジャーリーガーの中で歴代3位だったイチローは、大谷翔平選手がランクインしたことで4位になります。
ちなみに記録が見つけられた成績で、イチローは2010年メジャーリーグの年俸ランキングでは16位、2011年に18位と上位に入っています。
出来高制のメジャーリーグでこれだけ何年も上位にいられるのは、努力家なイチローだからこそではないでしょうか?
海外生活が長かったため、メジャーリーグでの活躍が有名ですが、日本でプレーしていた当時も年俸は歴代30位以内に入ります。
2022年シーズン終了時点で、日本プロ野球界の歴代年俸ランキング1位は田中将大投手の9億円です。
イチローはというと、最高額が5億3000万円で歴代27位です。
高校卒業からプロ入りしたイチローは、19歳からメジャーリーグへ挑戦する27歳までの9年間を、オリックス・ブルーウェーブ(現在のオリックス・バファローズ)でプレーしています。
ドラフト4位で入団した当時、年俸430万円とされていますが、翌年から800万円へと上がります。
3年目には、日本プロ野球界初のシーズン200本安打を達成して、4年目には8000万円と10倍になりました。
4年目に安打数・盗塁数・打率をシーズントップで終了すると、5年目には1億6000万円と、年々年俸額は上がっていきます。
6年目に2億6000万円、7年目の25歳の時には4億3000万円、8年目に5億円に到達すると日本でプレーする最終年には、5億3000万円のイチローにとって最高額が支払われました。
着実に実績を重ねたことで、23歳で年俸億超えはスピード出世と言えますよね。
イチローの成績の世界記録は?
イチローはこれだけの年俸をもらっていたのですから、もちろん成績が良いわけです!
打てばヒット、走れば速いイチローは日本でプレーしていた時も、走攻守で好プレーを見せてくれていました。
では、イチローの選手生活の中で世界記録はいくつあるのでしょうか?
イチローの日米通算で世界記録となる安打数は、世界ギネス記録に認定されています!
さらに、試合出場数も日米通算3604試合は世界最多記録なのです。
他にもイチローは唯一無二の記録をたくさん持っています。
それでは日米で活躍したイチローの経歴とともに、成績を見ていきましょう。
まずは日本で活躍した9年間の成績です。
イチローは1992年に、愛知工業大学名電高校からドラフト4位でオリックスに入団しました。
1年目、2年目と高校とプロの違いに苦戦していたイチローですが、徐々に頭角を表しプロ3年目にしてリーグトップの210安打を記録します!
安打数は3年目からなんと5年連続でリーグトップを記録。
この年は打率も3割8分5厘とリーグトップを樹立しています。
4年目には打率、打点、安打数、盗塁数でリーグトップという記録を成し遂げました!
その後もイチローは打率がリーグトップをキープし続け、2001年にシアトル・マリナーズからメジャーリーグへと挑戦します。
メジャーリーグでは、1年目にシーズン最多の242安打、56盗塁を記録しており、打率は3割5分という安定感です。
マリナーズファンの心をがっちり掴んでみせたイチローは、一躍トップ選手の仲間入りとなり、メジャーリーグ1年目にしてアジア人史上初のMVPを獲得しました。
他にも首位打者・盗塁王・シルバースラッガー賞・ゴールドグラブ賞など、名誉あるタイトルでアジア人選手初という快挙を成し遂げました。
メジャーリーグ4年目には262安打、打率3割7分2厘と高打率でリーグトップの記録を残しています。
イチローはマリナーズに12年間所属し、6年目から10年目まで、5年連続でリーグ最多安打を記録する活躍を見せています。
2012年にニューヨークヤンキースへ移籍すると、イチローの出場機会は減っていきます。
20代前半の若い選手が多いヤンキースの中で、移籍当時イチローは39歳でした。
イチローのトレードマークだった背番号51は、ヤンキース時代では31を付けることになったエピソードも有名です。
イチローも憧れていた、バーニー・ウィリアムスがかつて付けていた背番号は付けられないと固辞したそうです。
3年間ヤンキースで過ごしたイチローは、安打数が上がらない中でも打率を3割まで復調させていきます。
イチローはその後、2015年から2017年までマイアミマーリンズに所属しました。
マーリンズ所属の2016年には日米通算700盗塁、メジャーリーグ通算3000安打を達成。
メジャーリーグ通算3000安打は、アジア人選手初という快挙でした。
そして現役最後の2年間を、古巣のマリナーズへと戻りプレーしました。
ここまで長いプロ生活で、活躍している選手であるにもかかわらず、故障が少ない点は自己管理にストイックなイチローらしいですよね。
イチローの成績の安打数は?
先に紹介した、イチローの日米通算で世界記録となる安打数は4367本でした。
通算安打数が世界記録に近づくと、スタジアムに来ているファン達が、手作りのカウンターを持って応援している様子もテレビで放送されていましたよね。
イチローの成績から安打数が安定していることが分かります。
成績から詳しく、イチローのヒットの記録を見ていきましょう!
メジャーリーグへ挑戦した2001年から2010年まで、イチローは10年連続で200安打を達成しています。
なんとウィリー・キーラーが残した8年連続200安打の記録を、107年ぶりに更新する快挙を成し遂げているのです!
2004年には、メジャーリーグ史上シーズン最多の262安打を記録し、イチローの選手生活の中でも最多となっています。
この記録は1920年にジョージ・シスラーが打ち立てた257本の安打記録を、84年ぶりにイチローが更新しました。
2007年には1060試合目に、メジャーリーグ通算で1500安打を達成。
史上3番目のスピード記録でもあります。
では、なぜイチローはこんなにヒットを量産できたのでしょうか?
その秘密はバッティングスタイルによります。
左打ちのイチローは、バットを振った直後につま先が一塁方向へと向かっています。
スウィングフォームのまま走り出す無駄のない動きと俊足は、他の選手ならアウトになるような打球でも出塁できてしまうのです。
イチローはバントでも安打にしてしまうほどでした。
普通であれば、バントはバッターがアウトになる代わりに、走者を進塁させる戦術ですよね?
三塁線に詰まった球を打ち、内野手が捕球する時には俊足のイチローは一塁へついています。
投手の球速を落とすバント技術にも長けていることが分かります。
どうやらイチローのバントヒット率は、メジャーリーグ通算で44%と高打率です!
記録によると、バントを試みた回数が169回、そのうちヒットになった本数が75本。
参考:ファングラフ
つまり、イチローの安打記録にはバントでも出塁できる、足の速さが肝になっているわけですね。
イチローの成績のホームラン数は?
数多くの安打記録を持つイチローですが、実はホームランでタイトルは取っていません。
ホームランを打つには、飛距離を伸ばすため筋力も必要です。
プロ野球に入ると、肉体改造をする選手が多い中、イチローは足の速さを活かすため過度な筋力アップはしていません。
ホームランは少ないの?と思われますが、日本でプレーしていた時はシーズンで20本以上打っていたこともあるのです。
オリックス時代には4年目に25本、8年目に21本、他の年では10本以上と長打が目立ちます。
メジャーリーグと日本では、公式球のサイズや重さが違います。
現在メジャーリーグで使われている公式球のサイズは約23.9cm、重さは約148.8gと日本より1cm近く大きく、7gほど重いのです。
投手の場合は、この違いが投球に大きく関わってきますよね?
ボールが重くなると、飛距離も伸びにくくなります。
イチローはメジャーリーグ挑戦を機に、長打よりも単打で確実に点を稼ぐため、バッティングフォームを変えたとも言われています。
そのせいか、イチローはメジャーリーグ移籍後のホームランは多くても15本です。
日本在籍時と違い、メジャーリーグ在籍16年の間に10本以上のホームランは3度だけ。
それでもメジャーリーグ3年目には、自身初の満塁本塁打を放ちました。
ホームランといえば、2022年に村上宗隆選手がシーズン最多の56本と、58年ぶりに日本記録を更新しましたよね?
2位の岡本和真選手は30本と大幅に差があります。
昨シーズンでは、20本以上ホームランを打った選手が11人。
やはりホームランを10本以上打つことの難しさは、日本でもメジャーリーグでも変わりません。
イチローはホームランよりも、ヒットと足の速さで、堅実に得点を重ねる選手でした。
チームに貢献することを最優先に考えていた結果が、たくさんのタイトルを手にしたことに繋がるのではないでしょうか?
イチローの現在は?
イチローは引退後も、テレビCMで引っ張りだこですよね。
イチローはマリナーズ在籍の2019年に「マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクター」の就任が発表され、選手としてではなく指導者としてチームに貢献されています。
もう野球をしている姿は見られないのかと残念がるファンもたくさんいるでしょう。
しかし、引退後に友人たちと草野球チーム「KOBE CHIBEN」を発足しています。
草野球チームでは、プロ入り前のかつてのポジションであった投手として登板しました。
プロ時代しか知らない方からすれば、新鮮な光景ですよね?
草野球チームとしては異例のテレビカメラや取材陣、そして3000人近くの関係者が集まったそうです。
その後、学生野球の指導者としても活動することが報じられました。
2019年と2022年に智辯学園和歌山高校、國學院大學久我山高校、千葉明徳高校、高松商業高校と高校野球の名門高校を訪れています。
学生達にしてみれば、世界で活躍した元選手から直接指導してもらえることは貴重な経験ですよね。
ファンにしてみれば、これからプロ野球のコーチや監督就任も期待してしまいます。
2022年には、高校野球女子選抜とKOBE CHIBENのエキシビジョンマッチが行われました。
その際、前年に引退したばかりの松坂大輔さんもKOBE CHIBENに参加しています。
この時も草野球チームとしては異例の、東京ドームでの試合でした!
観戦した方は2人のスター共演に喜んでいたようです。
【2022年振り返り】
2022年11月3日
イチロー選抜 KOBE CHIBEN @東京ドーム2009年WBC以来のチームメイトになった二人。イチローの願いが叶い、二人の絆を感じた。一枚目は松坂が走塁ミスしてイチローに怒られてた(笑)笑顔も見れて良いシーンを見れた一日でした。#イチロー #松坂大輔 #絆 pic.twitter.com/aGAumb9k28
— みっちー (@sportsmjinfo23) December 25, 2022
試合は1対0でKOBE CHIBENが勝ち、イチローは投手として先発出場。
2年ぶりの草野球だったにも関わらず、球速は最速で135kmを記録しました。
引退後もイチローの野球をする姿が見られることが分かりましたね!
イチローは今後も指導者として、草野球選手として日本の野球界に貢献してくれることでしょう。
まとめ
イチローを知らない方も、現役から知っているという方も、イチローのスター性を再認識できたのではないでしょうか?
ストイックなイメージのあるイチローは、プレースタイルを環境に合わせて柔軟に変更できる選手でもありました。
高校では二刀流も期待されていた選手がプロでは打撃に専念し、メジャーリーグでは長打よりも単打で成績を伸ばす。
自分の持ち味を生かすためとはいえ、そう簡単にプレースタイルを変えることはできませんよね?
その柔軟性から、このような世界記録や数多くのタイトルを獲得したことは、イチローにしかできないのではないでしょうか。
日本、海外どちらの野球界でも引退の際に、あれだけの人が惜しみない感謝の言葉を投げかけていました。
本当に愛された野球選手の一人ですよね。
日本の野球界をけん引してくれたイチローに、これからも目が離せません!