街を歩いていると、スポーツウェアを着て一心不乱にランニングしている人をよく見かけます。
走ることは、人が己の体のみでできるシンプルな運動の一つです。
スポーツやトレーニング、ダイエットなど、あらゆる場面で人は走っています。
家から駅まで、信号が変わりそうな横断歩道を渡るためにほんの少し走っただけでも呼吸が乱れたりするほど、走るという行為はとてもしんどくて辛いです。
距離が長くなればなるほど疲れてカロリーも消費しますし、運動の強度もより高まります。
そんなシンプルで誰でもできる運動を毎日継続して走るとなると、体にはどのような変化が現れるのでしょうか。
今回は、毎日10キロ走り続けた時の体の変化や走るときに注意するべきことについて紹介します。
毎日10キロ走ると体はどうなる?
①体重の減少
10キロ走るとなると、ある程度消費カロリー(体重(kg)×距離(km))は増えます。走る行為は有酸素運動の一つであり、エネルギー源として脂肪を多く使用するため脂肪燃焼しやすくダイエット効果を得られます。
ただし、走り続けた期間や食事の摂取カロリーによっては前後する可能性があります。日常生活で単純に運動のみを変えた場合は、エネルギーを消費するので体重の変化は多少あります。
②筋肉・筋力を鍛えられる
主に足をよく動かしているため、下半身全体の筋肉が付きやすくなります。全くではありませんが、筋肉量が増えるというよりは長く走り続ける持久力や筋力アップに効果が出やすいです。
長距離を走る場合、同じペースで長い時間を走るため、どちらかというと速筋繊維よりも遅筋繊維の方が発達しやすくなります。
見た目は脂肪が徐々に削れていき引き締まった感じになりますが、あからさまに筋肉が大きくはなりにくいでしょう。
足がよく動いていて上半身は動いていないので、腹筋や背筋を使ってるようには見えないかもしれません。
ですが、上半身を固定して正しいフォームで走るために体幹が使われているので、実は体幹にも効果があります。
ランニング時に腕を振る動作もあるので、全身を鍛えられるとも言えます。
他にも心肺機能、肺活量も鍛えられてます。肺活量とは、意識的に肺が出し入れできる空気の最大量です。
体力があるというのは、肺活量が多いことを意味し、毎日継続して有酸素運動を行っているとついてきます。
③健康的な体になる
見た目の変化もありますが、体の中、内面にも様々な効果があります。
・基礎代謝が上がり、脂肪を燃焼しやすくなる
・筋肉、筋力向上で脂肪が付きにくくなる
・セロトニンの分泌が促され、ストレスを発散・軽減される
・全身の血行が良くなり、肌の色が明るくなる
・生活リズム、メンタルを整える
・むくみ、便通の改善される
・免疫力を高め、病気にかかりにくくなる
・発汗により、ニキビや肌トラブルの予防ができる など
目に見えない心身の変化が起こり、健康面でも良い影響を与えてくれます。
悪いところとしては、体への負担がかかりやすくケガのリスクが高くなったり、負荷をかけた後しっかり休息をとるとより筋肉が強くなる超回復が起こりにくくなります。
毎日10キロ走る場合の注意点は?
注意するべき点はケガのリスクを抑えることです。ケガをしてしまっては運動も継続もできなくなってしまうので事前に防ぐことが重要です。
足腰への負担が大きいため、運動の前後にはストレッチを行いましょう。いきなり走ると靭帯やアキレス腱を痛めやすくなります。
屈伸や伸脚運動など、気持ちいいところで10〜20秒程度伸ばしましょう。特に硬い部分や気になるところは重点的に繰り返した方がより安心です。
また正しいフォームで走るよう意識しましょう。間違ったフォームは余計に体に負担がかかってしまうので、変な癖がつく前に正しいフォームを身に付けて走るのが大事です。
始めは姿勢を真っすぐにしておき走り出したらやや前傾姿勢を保ちます。前かがみや背中を曲げたり反らしたりすると痛めるだけでなく呼吸もしづらくなります。
かかとからの着地で足への衝撃を緩和し、最後につま先から離れるように足の裏全体を使うようにしましょう。肘はやや直角に曲げ、肩を動かさず腕を軽く振ります。
自分に合わない、しっくりこないと思ったら、カメラで撮って自分の姿を映像で確認すると修正しやすいでしょう。
毎日10キロ走るのを続けるためのコツ1
目標やペースを考える
毎日続けた先に達成したい目標を立てておくと頑張れます。
痩せたい、健康的になりたい、どこまでも走れる強い体がほしいなど、目指したいところは人それぞれです。
目標があれば辛くてもしんどくても走り続けられます。目を背けたくなる時やしんどい時こそ、初心を忘れないように目標を振り返ってみましょう。
初めから全力で走らなくても大丈夫です。運動に慣れてない人なら尚更、走るペースが遅くてもかまいません。
10キロ走りきること、継続することでより高い効果が得られるので、日々の達成感を感じながら無理のないペースで徐々に慣らしていきましょう。
毎日10キロ走るのを続けるためのコツ2
体のケア
毎日10キロとなれば、体への負担もそれなりにかかります。
筋肉痛や疲れを残すと走りたくても思うように動けず、明日のパフォーマンスにも影響が出ます。
運動
入浴後には長めのストレッチをしましょう。
入浴中に足を揉むだけでも全然変わってきます。
しっかりとした睡眠を取らないと体の疲れを十分に回復させることはできません。
あなたの体を作る上で栄養のある食事も欠かせません。
バランスのよさを考えたり、疲労回復にいいものを多めに取ったり優先してみるのもよいでしょう。
運動だけではなく生活習慣を見直すこともケアの一つです。
毎日10キロ走るのを続けるためのコツ3
モチベーションを上げる
ランニング中は呼吸が荒くなったり足がつらくなったり、メンタル的にもしんどいです。
イヤホンを付けて音楽を聴きながらだと、いつも通ってる道でも楽しんで走ることができます。
コード付きでもよいし、邪魔にならないワイヤレスイヤホンでも快適に走れます。
いつも同じ場所同じ景色に飽きてしまったなと思ったら、違う場所を走って景色を変えて気分転換するのもありです。同じ10キロ走るなら、ちょっと冒険してみましょう。
また、専用のスポーツウェアやシューズを用意して、少しかっこよくオシャレに運動を楽しめます。
それだけでなく、通気性・吸収のいいウェアで汗をかいても快適に走れたり、クッション性のあるシューズで膝や腰への負担を和らげたり、運動の質もモチベーションも上げてくれるでしょう。
まとめ
今回は、毎日10キロ走り続けた時の体の変化や走るときに注意するべきことについて紹介しました。
毎日走り続けると体を鍛えられたり、脂肪を減らせたり、健康的になれたりと嬉しいことばかりです。
しかし、実際に走るとなると10キロはかなり長い距離ですし、ケガする恐れもあり、すぐに結果があらわれず、つらい日々もあるでしょう。つらくなってからそこを越えられるかが勝負です。
毎日できないからといって落ち込むことはないです。無理なく自分のペースでするのもいいです。
継続していけば、初めはしんどかった10キロにも慣れて体にも必ず変化が表れるはずです。
どうせやるなら辛抱強く新たな自分を目指して取り組んでいきましょう。