夏には水分と塩分補給、対する冬は温かい飲み物とチョコレート。
チョコレート原料のカカオも砂糖も熱帯で採れるわけで、なんとなく体をクールダウンするイメージがあります。
でも実際は体を温めたい寒い冬にこそチョコが食べたくなったりします。
バレンタインデーも春まだ浅き2月だったり。
コーヒーも原料のコーヒー豆は熱帯で採れながら、やはりホットコーヒーは冬に欠かせません。改めて考えると、ちょっと不思議な感じもします。
チョコの場合は夏にコンビニで買って車内に置いておいたら溶けてドロドロ、なんてことが寒い時期にはないですね。
冬ならチョコポッキーも冷やさなくても手にベトつきにくくカリッとおいしい。
そんな便利さも冬にチョコレートが欲しくなる一因かも知れません。
そもそもイギリスで固形チョコレートが発案されるまでは飲み物だったチョコレート。
今でも「ホットチョコレート」(日本でいうホットココア)が欧米をはじめ世界中で愛飲されています。
※1 それも通年ではなく特に冬の飲み物としてのようです。
※2 冬に飲めば心まであったまる。
そんな気持ちは万国共通なのかもしれませんね。
今回はそんなチョコレートにまつわる英語のお話です。
コーヒー片手に、チョコアーモンドでもつまみながらお楽しみください。
※1 Wikipedia 「チョコレート」より、 「チョコレートの呼称」
(引用元URL:https://ja.wikipedia.org/wiki/チョコレート#チョコレートの呼称)
※2 Wikipedia 「ホット・チョコレート」より、 「現代社会での位置」
(引用元URL:https://ja.wikipedia.org/wiki/ホット・チョコレート #現代社会での位置)
目次:
1.チョコの英語のスペルは?
2.チョコの英語の略は?
3.チョコミントは英語でどう書く?
4.甘いは英語でどう書く?チョコと言ったりする?
5.チョコの英語の複数形は?
6.生チョコは英語でどう書く?
7.チョコレートの英語の例文は?
8.クッキーは英語でどう書く?
9.まとめ
チョコの英語のスペルは?
チョコの英語のスペルは chocolate です。
日本語ではチョコレートを略してチョコと言いますが、英語ではchocoとは言いません。あくまでchocolateです。
ローマ字読みすると チョコラテ なので、英語でもチョコって呼びそうではあります。実際、スペイン語では16世紀末以降は同じスペルでチョコラテと言われていました。※1
スペイン語のチョコラテという言葉の語源は諸説あり、定まっていません。
同じくWikipediaによれば、そのスペインに大航海時代の探検家コロンブスがメキシコなど中米地域から持ち込んだカカオの実を修道士たちがヨーロッパに広めたとのこと。※2 そのカカオの実がチョコレートの原料になります。
つまりマヤ文明やアステカ文明が栄えていた15~16世紀、当時中米付近で暮らしていたネイティブ・アメリカンの人たちが摂っていたカカオをヨーロッパに持ち込んで砂糖などで甘味をつけて広まったのがチョコレートというわけです。
ちなみにチョコレートのフランス語はchocola。ショコラという呼び方も日本ではおなじみですね。
※1 Wikipedia 「チョコレートの歴史」より、 「チョコレートの語源」(引用元URL:https://ja.wikipedia.org/wiki/チョコレートの歴史#チョコレートの語源)
※2 Wikipedia 「チョコレートの歴史」より、 「近世ヨーロッパ」(引用元URL:https://ja.wikipedia.org/wiki/チョコレートの歴史#近世ヨーロッパ)
チョコの英語の略は?
チョコレートを意味する英語は、基本的には話し言葉(口語表現)・書き言葉(文語表現)共にchocolateを使います。
先に書いた通り、チョコレートchocolateをチョコchocoと略して使うことはありません。
ただ製品名など固有名詞に含まれる「チョコ」がchocoと表記されるケースはあります(例:「チョコバナナ」という 製品名を「choco banana」と表記)。
またオーストラリア英語で肌の色が濃い人を表すスラング(俗語)としてchocoが使われる場合があります。人種差別的な意味合いにもなりうるんですね。
※1そういうこともあって、略さずにchocolateが使われるのかもしれません。
なお口語表現にchocとchoccyがあります。
chocはイギリス英語で、choccyはオーストラリア英語で使われる「チョコレート」の話し言葉です。
※2※3 読み方はchocがチョーク、choccyはチョッキーです。
日本でもコンビニエンスストアをコンビニと言うように、長い名詞を短く略して使うことはよくありますね。
※1 肌の色が濃い人を表すスラング(俗語)としての”choco” (フリー多機能辞典「Wictionary」英語版より)
(引用元URL:https://en.wiktionary.org/wiki/choco#Usage_notes)
※2 Weblio英和辞典 より ”choc”の意味
(引用元URL:https://ejje.weblio.jp/content/choc)
※3 世界の英語方言・スラング大辞典 より 「choccy の意味」
(引用元URL:https://www.engslang.com/2017/04/choccy.html)
チョコミントは英語でどう書く?
チョコミントは英語でmint chocolate chip と書きます。※1
機械翻訳ではchocolate mintと英訳されたり、Wikipediaにも同様な表記があります。
しかし海外在住経験者のブログによると、英語ではチョコミント味をmint chocolate chipと言うことが多いそうです。※2
「英辞郎on the WEB」でのmint chocolate chip の和訳文はチョコミントとなっていて、チョコチップを加えたミント風味のアイスクリームというふうに解説されています。
また「チョコミント味のアイスクリーム」の英訳文には、mint chocolate chip ice creamと記載されています。※3
ミント風味のお菓子にチョコチップが入っているからmint chocolate chipと言われれば、なるほど納得です。
※1 英辞郎on the WEBより、チョコミントの英訳
(引用元URL:https://eow.alc.co.jp/search?q=チョコミント)
※2 「バイリンガルママLeiさんのブログ」より、記事『「チョコミント」の英語』
(引用元URL:https://ameblo.jp/leioyamada/entry-12388250790.html)
※3 英辞郎on the WEBより、「チョコミント味のアイスクリーム」の英訳文
(引用元URL:https://eow.alc.co.jp/search?q=チョコミント味のアイスクリーム)
甘いは英語でどう書く?チョコと言ったりする?
「甘い」の英語表現について、英会話ニュースメディア「英トピ」のブログ記事では次の3つを挙げています。※1
・sweet(スゥイート) 甘い
・sugary(シュガリィ) 甘ったるい
・luscious(ラシャス) 甘くておいしい
「甘い」の英語表現で「チョコ」というのは、ネットでは見つかりませんでした。
ネットで見る限り「甘い」を意味する一般的な表現には、以上の3つの単語が使われているようです。
このうち、lusciousという言葉は特に馴染みが薄いかもしれません。
オンライン英語辞書「wordnik」によればdelicious(デリシャス)と同義語とのこと。
※2 デリシャスの方が、日本人にはおなじみですね。
この他「甘いもの」の英語表現についても興味深い記事がありましたので、ちょっと取り上げてみましょう。
使える英語学習サイト「ユーコネクト」のブログ記事『「甘いもの」は英語で何て言う?“sweets”だと思った方は間違いです』※3 からです。
え、「甘いもの」=sweetsじゃないの?
同記事によると、イギリス英語のsweetsはチョコレートなどを指すので通じるには通じるけどアメリカ人には少し堅苦しい。
で、アメリカ人が「甘いもの」を表現する時はcandyを使う。アメリカ英語にずばり「甘いもの」という言葉はないんですね。
じゃあアメリカ人はsweetsのことをなんて言うの?
sweetsは甘味系全般(チョコでもケーキでもお菓子でも)に使える言葉。
でもアメリカ人は「甘いもの」の種類によって違う表現をします。
例えばチョコバーはcandy bars、甘いパンはpastry、和菓子はjapanese sweets。和菓子は伝統的なお菓子なので、少し堅苦しいsweetsでOKなんですね。
以上、「甘い」の英語表現についてのあれこれでした。
※1 英会話ニュースメディア「英トピ」の記事(『「甘い」の英語表現!味や人の考えについてのフレーズ6選!』
(引用元URL:https://eitopi.com/amai-eigo)
※2 オンライン英語辞書「wordnik」より、”luscious”の説明 (英語)
(引用元URL:https://www.wordnik.com/words/luscious)
※3 英語学習サイト「ユーコネクト」のブログ記事
『「甘いもの」は英語で何て言う?“sweets”だと思った方は間違いです』
(引用元URL:https://iu-connect.com/kk-0075/)
チョコの英語の複数形は?
「チョコ」の英語の複数形は、chocolatesです。例えば次のように使います。※1
・ Box of assorted chocolates 各種チョコレートを詰めた箱
・ open a box of chocolates チョコレートの箱を開ける
※1 英辞郎 on the WEBより、chocolatesを含む英語表現
(引用元URL:https://eow.alc.co.jp/search?q=chocolates)
生チョコは英語でどう書く?
商品としては日本発という生チョコ。一般的にはバレンタインデーに既製の板チョコなどを溶かして固めたものにココアパウダーをまぶして手作りする、柔らかい口当たりのチョコというイメージでしょうか。
その生チョコ、日本発のためか直接の英語表現はありません。
weblio英会話コラムの記事『「生チョコ」(生チョコレート)は英語でどう言う?』※1によると、
・「生チョコ」を敢えて英語で言うならganache(ガナッシュ)。
・初めにNama chocolate = Japanese ganacheと説明して理解を得てからNama chocolateを使う。
・日本通の外国人相手には最初からNama chocolateで通じるかも。
ganacheは製菓材料に使われるチョコクリームなので厳密には生チョコとは違うが、チョコと生クリームを練りこんだものとしては同じなので通じる場合もあるそうです。
生チョコは英語でどう書くか?結論としては、Nama chocolate = Japanese ganacheという説明付きでNama chocolateと書くのが無難なようですね。
※1 weblio英会話コラムの記事 『「生チョコ」(生チョコレート)は英語でどう言う?』
(引用元URL:https://eikaiwa.weblio.jp/column/phrases/how-to-say-in-english/nama-chocolate)
チョコレートの英語の例文は?
では早速、チョコレートの英語例文をいくつか挙げていきましょう。
I love chocolate. あるいはChocolate is for me.
チョコレート大好き。
I live for chocolate.
チョコレートに目がない。
I want to eat some chocolate cake.*
チョコレートケーキが食べたい。
Chocolate isn’t my thing.
私にはチョコレートはイマイチ。
I’m not a fan of chocolate
チョコレートはあまり好きじゃない。
I’m a closet chocoholic.
隠れチョコ中毒なの。
There’s always room for chocolate.
チョコレートは別腹。
I’d like to have some hot chocolate.
熱いココアを下さい。
A food called chocolate parfait.
チョコレートパフェ
*ケーキの場合、a cakeだとホールケーキ丸ごとの意味にとられることもあるようです。一切れは単にcakeです。※1
以上の例文は「ジャニカ式魔法の英会話ブログ」の記事「チョコレートを食べるときに言う英語」※2や「weblio英語例文」※3の各サイトから引用・編集しました。
※1 「3秒英会話!中学英語で話せる日常英会話。パンサー戸川公式ブログ」より、
記事『英語でI ate a cake for dessert.と言ったらビックリされました。何故ですか?』
(引用元URL:https://togawaakio.com/1689/)
※2 「ジャニカ式魔法の英会話ブログ」より、記事『チョコレートを食べるときに言う英語』
(引用元URL:https://ameblo.jp/janicaeigo/entry-12282835944.html)
※3 weblio英語例文 より、”chocolate”を含む例文
(引用元URL:https://ejje.weblio.jp/sentence/content/chocolate)
クッキーは英語でどう書く?
クッキーは英語でcookieと書きます。
ネット上では言葉としてアメリカがcookie、イギリスはbiscuitを主に使うという説明がみられます。
様々ある説明をまとめてみると、アメリカ・イギリスそれぞれにクッキーもビスケットもあるんですが内容がちょっと違います。
・アメリカのクッキーは、小さめで1回焼いた柔らかめの焼き菓子。
・アメリカのビスケットは、小さな柔らかいパン。
・イギリスのクッキーは、大き目で2度焼きした硬い焼き菓子。
・イギリスのビスケットは、小さめで2度焼きした硬い焼き菓子。
(以上、※1)
チューイ・クッキーchewy cookie※2と呼ばれるしっとり柔らかいクッキーがアメリカンタイプ。
不二家のカントリーマアムのような質感ですね。
ステラおばさんもアメリカ・ペンシルバニア出身※3だそうなので、元々はこのタイプのクッキーを焼いていたのかもしれません。
イギリスでクッキー・ビスケットというと、確かに紅茶片手に硬めのものを「かじってる」イメージがあります。硬いと言っても日本でいう森永の「マリー」のようなハードビスケット的なものですね。
※1 サイト「345women’s 」より、記事『クッキーとビスケットの違い』
(引用元URL:https://bluewingslife.com/difference-biscuits-cookies/)
※2 チューイクッキー(CHEWY COOKIE)しっとり柔らかいアメリカンタイプのチョコチップクッキー 販売ページ
(引用元URL:https://item.rakuten.co.jp/yakushima-mams/set001/)
※3 ステラおばさんのクッキー・オンラインストア より、「ステラおばさんと焼き菓子」
(引用元URL:http://www.auntstella.co.jp/about/)
まとめ
チョコレートの英語chocolateについてのお話をあれこれ綴ってきましたが、いかがでしたでしょうか。
まず省略形がないのが意外だったという方や、「甘い」の英語表現では普段なじみのない言葉がチラホラ出てきて、へぇ、そんな言い方もあるのかと興味を持たれた方もいらっしゃるかもしれません。
日本ではチョコレート、フランスではchocola、そしておとなり中国では巧克力※1(読み方はチャオ・クゥ・リィ)。
これだけ見てもchocolateという言葉とともに、ほろ苦い甘さのお菓子が世界へと広がっていったことがよく分かります。
そして現在の日本では「甘いお菓子」としてだけでなく、健康志向のカカオ高含有率チョコレートを常食されているという方も少なからずいらっしゃるように思います。
原料のカカオは元々薬用としても使われていましたので、原点回帰とも言えます。※2
以前には図らずも「不食」俳優としてクローズアップされた榎木孝明さん自ら、カカオ高含有率チョコレートを常食されているとTVでおっしゃっていたのを聞いた記憶があります。
そんな健康志向に加えて、大人になるにつれ甘味よりほろ苦さがほしくなるという傾向にもマッチして定着した感がありますね。
さて戻ってこないブーメランのように話があちこちへ飛びそうなので、チョコの英語のスペルにまつわるお話はこのあたりでお開きにしましょう。
ぜひ話のタネに、あるいは英会話学習の参考にしてみて下さい。
お読みいただき、ありがとうございました。
※1 CHINA&TAIWAN BLOG 「にいはお。」より、 記事『中国語でチョコレートは何て言うの?発音付き』
(引用元URL:https://www.24taiwan.com/entry/choko)
※2 Wikipedia 「チョコレートの歴史」より、 「前史」
(引用元URL:https://ja.wikipedia.org/wiki/チョコレートの歴史# 前史)