「どうすればカルキ臭を消せるの?」
「カルキ臭のにおいが気になる・・・」
「水槽で生き物を飼うのにカルキを取り除きたい・・・」
と悩んでいる方は多いのではないでしょうか?
カルキとは塩素を含んだカルシウム質のことで、別名「次亜塩素酸カルシウム」と言い、
殺菌・漂白と同じ効果をもち、水道水にあるバクテリアなどの細菌の繫殖を抑える作用もあるのですが、アクアリウムなど水槽で飼っている熱帯魚などの魚に悪影響も及ぼしています。
その結果、魚たちの住みにくい環境になっているのが問題になっています。そこで今回は効率のいいカルキの抜き方と注意点について解説していきたいと思います。興味のある方は是非チェックしてください。
ペットボトルでカルキ抜きをする方法は?
カルキ抜きの方法でペットボトルに水を入れて振る方法があることをご存じでしょうか?ペットボトルでカルキを抜く方法は中和剤を使った方法や中和剤を使わずにカルキを抜く方法など様々です。
カルキ成分は衝撃に弱く、強く振ることで自ら分離するのでキャップを閉めた状態で思いっ切り振ればカルキ臭を軽減できます。その他にもカルキを抜く方法がいくつかありますので解説していきます。
・紫外線を利用する
日光に含まれる紫外線でカルキを分解します。2リットルの水で約24時間日光を照射し続ければ、自然に分解されるのでペットボトルに水を入れたら日当たりいい場所で2〜3日放置しておきましょう。
・カルキ抜きをする
カルキ抜きとは塩素中和剤のことです。金魚などの淡水魚や熱帯魚を家庭で飼っている方はご存じかもしれません。カルキ抜きを入れて5分ほど待てば完了するのでやり方としてはとてもシンプルです。尚、飲料水ではないため観賞魚用に限定される方法でもあります。
・汲み置き
次に汲み置きについて解説します。このやり方は水道水を空気に触れさせることで塩素を取り除く方法です。置くだけなのでよく利用されやすく、2リットルの水で約24時間のため日光に当てるのと同じ時間をかければカルキ抜きは完了します。
・ビタミンⅭ
次に、ビタミンⅭについて解説していきます。ビタミンⅭは塩素の分解に効果が期待されており、よくレストランなどの飲食店でレモンライスの入った水などを提供することがありますが、これは、カルキ抜きのためです。
こちらは、レモンに含まれるビタミンⅭと塩素が結びつき化学反応を起こし、カルキ抜きと同じ効果を発揮します。
レモンに限らず、身近にあるレモン味のキャンディーやレモンエキスでも効果は発揮しやすいのでお勧めです。
・水を沸騰させる
次は、沸騰です。こちらは手軽にできる方法ですが、注意点があり,50分ほど煮沸させなければいけません。その理由は熱を加えることにより塩素が発がん性を持つ別の成分へと変化し、その成分を除去するために時間がかかるためです。
・水の中に炭を入れる
次は、炭を使用する方法についてです。これは、炭に浄化効果があり、トリハロメタンや塩素を吸収し、浄化させます。こちらもかなりお勧めできる方法です。日光にカルキを当てるとより早くカルキが抜けます。
さらに、脱臭効果もあるためカルキ抜きにはうってつけで、いとも簡単にカルキを取り除くことが可能です。
また、ミネラル成分が水に溶け込むと、ただの地下水がマイナスイオンを含んだミネラルウォーターへと変化します。さて、実際に炭を使用した方法ですが、まずは竹炭や備長炭を用意してからたわしなどでごしごし洗います。この時に洗剤はいりません。
洗い終わったら鍋に入れて約10分〜20分ほど放置します。後はざるなどに移せば下準備は完了です。その後、実際に水を作る際は、麦茶用のペットボトルの中に出来上がった炭のうち200グラムほど入れて冷蔵庫に一晩入れれば完了です。
因みに、炭を作るのが面倒だと思う方は市販の冷水用の竹炭や備長炭などを使用すればいいでしょう。
・洗浄機
こちらは今まで紹介した方法でも一番簡単な方法で、アクアリウム専用の洗水機を使用します。
洗浄機をご家庭に設置することで、いとも簡単にカルキ抜きの水を使用することができます。カルキ以外にも金属や鉄サビなどの水質を悪くする成分を取り除けるのがメリットです。
しかし、本体代金やメンテナンスコストなどがばかでかくなってしまうのが難点です。導入する際は必要かどうかを考慮してから購入しましょう。因みに、ネット上の相場では安くて2,000円〜10万円ほどです。
ただし、安いものだと性能も悪くあくまでフィルター的なものになってしまいますので、本格的なものを求めるのならそれなりの金額を出す必要があります。
・エアレーション
最後はエアーレーションについてです。これは、エアーポンプにより水流を作ってカルキを抜く方法で水の量によっては3日ほど時間がかかりますが、屋外放置方法でゴミも入る心配もなく、薬剤も使用しないのがメリットです。
時間はかかりますが、常に水流があることから水を痛めるリスクも少なくないので衛生的には安全といえるでしょう。
ペットボトルのカルキ抜きの時間はどれくらい?
ペットボトルでカルキの水を抜く方法は色々ありますが、まずは、カルキ抜きについて一般的な方法から解説していきます。
・ペットボトルのカルキ抜き
一般的なペットボトルのカルキ抜きはボトルの蓋を開けたままにしておいて、空気をさらすことで抜けていく仕組みです。
・バケツの汲み置き
他の方法として、バケツの汲み置きがありますが、日差しが強く紫外線が多い場合はカルキが抜けやすく、屋内では大体2〜3日ほどかかり、屋外だと6時間以上ででカルキが抜けるようになります。
夏場だと気温の上昇により1〜2時間ほどでカルキ抜きが完了するケースも存在します。逆に空が曇ってて日差しが弱い場合は紫外線の量が少なく、12時間〜1日ほど時間がかかるためカルキが抜けにくくなるのがデメリットです。
・エアレーション
それ以外にもエアレーションや煮沸があり、エアレーションは3日ほど時間がかかりますが、日光を当てることでカルキ抜きが可能です。先ほども説明したように薬剤も使用しない上に空気中のゴミも入りにくいのがメリットです。
・煮沸
一方、煮沸の場合は本来水の中にある塩素をさせるため、時間も20分ほどしかかかりません。しかし、先ほども説明したようにこの時発ガン性のあるトリメタトロンが増殖してしまうのでそれを除去するまでに50分ほどかかってしまいます。
・炭
他に炭を使用したカルキ抜きですか、水道水の中に竹炭や備長竹などの炭を入れて置きます。水道水1リットルに対して、約150グラムの炭を放置すればカルキ抜きの除去は完了です。かかる時間は12時間ほどになります。
・中和剤
その他にも市販で販売されている固形型ハイポ中和剤がありますが、水の中に5〜30分ほど中和剤を放置して、カルキ抜きをすれば完了します。
固形型であれば4分ほど時間が必要ですが、水温が低い場合だと30分ほどかかります。ハイポが溶けてなくなったのを確認できれば塩素が残っていることはほぼありません。
また、最近では液体中和剤が使用されるのが一般的です。液体中和剤は使用する量が記載されており、確実にカルキの除去が可能です。
また、水道水のにおいの原因である「クロラミン」を中和する効果が期待されています。他にも、ビタミンや粘膜保護剤が付いており、速攻で水に溶けるのが特徴です。
そして、カルキ抜きにかかる時間は固形型中和剤に比べて早くても2〜3分ほどで溶けます。
・洗浄機
次に洗浄機です。初期費用がかかり、色々と面倒なところが多いですが、アクアリウム専用の「RО浄水器」を利用してカルキを抜く方法があります。
機器にもよりますが、大抵の「RО浄水器」は9割以上の不純物を取り除けます。また、カルキ抜きにかかる時間は大体1時間で23リットル、1日で560リットルの浄水が可能です。
ただし、水槽に使用するまでに時間がかかるため前日から溜めるなど早めに準備をしておきましょう。また、殺菌成分も塩素などの不純物もないため、溜めたらすぐに使用する必要があります。
ペットボトルのカルキ抜きの時間を短くする方法はあるの?
主なやり方としてレモンや中和剤などは時間がかからずにカルキ抜きが可能です。例えば、レモンの場合はレモンに含まれるビタミンⅭが塩素の除去に効果的で、水道水にレモンのエキスを数滴たらすだけで速攻でカルキ抜きができます。
また、中和剤の場合は熱帯魚など魚の飼育時に可能なやり方でバケツなどに適切な量で数滴たらすだけで数分でカルキ抜きが完了するのでとても楽です。尚、中和剤はアクアショップやホームセンターのペットショップで購入できます。
他にはペットボトルの蓋を開けた状態でそのまま放置することで紫外線により6時間〜12時間で空気を揮発させて、カルキを抜き取ります。こちらのやり方はとてもシンプルなので一度試してみるといいでしょう。
違う方法として、炭でカルキ抜きを抜く方法もあります。これは、木炭を水道水に放置するだけです。メリットなのはカルキ抜きが5時間で完了するので非常に簡単で短い方法なためお勧めします。さらに、日光を当てるだけで早くカルキ抜きが可能です。
ただし、このやり方は、カルキ抜きに特化しているわけではないのであくまで日光中心に補助的なやり方として取り入れてください。
もう一つのやり方は、お湯を沸騰させる方法です。こちらは、飲料用としてポピュラーなので多くの方々に好まれています。また、電動ケルトなどの湯沸かし器の登場により5分ほどでカルキ抜きができるようになりました。
薬缶や鍋で沸騰させる場合は15〜20分ほどかかります。市販の中和剤がなく、汲み置きよりも早くカルキを抜きたい方にお勧めのやり方です。
ペットボトルでカルキ抜きをする場合の注意点
ペットボトルでカルキ抜きをする際には飲料水として取り扱うのか、飼育用として取り扱うのかで異なります。
注意点としてはカルキ抜きを飲料水とした場合は日数を置かずにそのまま使い切りましょう。そのまま放置してしまうと微生物が繫殖してしまい人体に悪影響を及ぼしてしまうからです。
また、ペットボトルでカルキを抜きとる時にはペットボトルの水の量を入れすぎないようにしてください。量を入れすぎてしまうとカルキが抜けないためです。塩素は空気中に発生するのである程度間隔をあけましょう。
カルキ抜きをした際には、カルキ抜きをしたかどうかを確認できる「残量塩素テスター」を使用することをお勧めします。こちらは、ホームセンターなどで購入が可能です。
その他にも、中和剤の量が決まっているので間違えないようにきちんと説明書を読みましょう。また、中和剤は飲料水としてカルキ抜きができないのが難点で飼育目的として使用することをお勧めします。
次に、よくありがちなミスとして屋内や冷蔵庫でカルキ抜きをするやり方です。これは、単純に空気が水に触れるとカルキがしやすくなるからです。
蓋を開けた状態のままにしておくと冷蔵庫の匂いが移ったり、ゴミやチリなどが入ってしまい衛星に悪く、水が汚くなってしまいます。
他にも注意点としてよく扱われるのが屋外で蓋を開けて放置する方法です。効き目が早いことでも知られていますが、長く放置しすぎると雑菌やウイルスが繁殖しやすいのでできるだけ早めに片付けましょう。
また、レモンに含まれるビタミンⅭでカルキ抜きをする方法もあり、水に数滴たらせばカルキ抜きが完了しますが、カルキの水質が強い場合は匂いが残りやすいので量に気を付けながら入れましょう。
まだ他にも、いくつか注意点があるので解説します。例えば、炭です。飲料用や水槽用でも利用は可能ですが、比較的効果が短いため1ヶ月ほどしか持ちません。
その点を考慮しながら上記で紹介したレモンを数滴たらす方法やペットボトルをそのまま放置する方法がシンプルなのでトライしてみるといいでしょう。
まとめ
いかがでしたか。カルキの抜き取り方や注意点について分かっていただけたでしょうか。カルキを抜き取る方法は色々あり、中でもポピュラーなのがタミンⅭが含まれるレモンを水道水に数滴たらしたり、ペットボトルの蓋を開けたまま屋外で放置するなどのやり方でした。
カルキを抜き取る時は説明書をきちんと読んだり、量を入れすぎずないことです。また、カルキを抜く際には飲料水用か飼育用なのかを使い分けましょう。今回紹介した内容はカルキを抜く時に効果が出やすいので是非活用してください。