今回は「時間のパーセントを計算する方法」を紹介します。この記事をご覧になることで、
・「時間ってどうやって割合計算すればいいんだっけ?」
・「学生の時に習ったけど忘れちゃったな。」
・「時間のパーセント計算って何だか難しそう。」
といった悩みが解消されれば幸いです。
目次
- 時間のパーセントの計算方法
- 時間のパーセントを計算するシーンの例1:時間短縮率の計算
- 時間のパーセントを計算するシーンの例2:スクリーンタイムは一日の何パーセント?
- 時間のパーセントを計算するシーンの例3:本を読み切るのにかかる時間
- 時間のパーセントを計算するシーンの例4:睡眠時間は一日の何パーセント?
- 時間のパーセントを計算するシーンの例5:地球誕生から現在までを24時間とした場合、人類誕生は何時頃?
- 時間のパーセントを計算する場合の注意点
- まとめ
時間のパーセントの計算方法
- そもそもパーセントとは
パーセントとは全体を100としたときの割合です。全体にリンゴが100個あれば、その40%は40個です。
所持金が1万円だとしたら、そのうちの5千円は所持金の50%になります。
- 具体的な計算方法
パーセントの計算を式にすると、
求める対象の量全体の量100
となります。求める対象の量が200で、全体の量が500だとすると
200500100 = 40[%]
という事になります。
上述の、リンゴの例において、100個のうちの40%がいくつになるのかを計算したければ、仮に求める対象の量をx個として
x100100=40
という方程式を作り、xについて解けば良いです。この場合はx=40となり、求める量は40個であることが分かります。
所持金の例において、一万円のうちの五千円が何%になるのか計算したければ、
上述の計算式に直接値を当てはめて
5000円10000円100=50[%]
よって、50%という事になります。
- 時間のパーセントを計算する手順
- 単位を揃える
時間の単位には基本的に「時間・分・秒」があります。上述した計算式に当てはめて時間のパーセントを計算する場合、この単位を揃える事が大切になります。
その為、「1時間 = 60分 = 3600秒」という換算式で、上の式に当てはめる前に全ての数値を換算しておく必要があります。例えば、2時間30分は分に換算すると、
260+30=150[分]
となります。
また、秒に換算すると
15060=9000[秒]
となります。
- パーセントの計算式に当てはめる
- において時間の単位を揃える事が出来たら次はそれをパーセント計算の式に当てはめます。
例えば求める対象の時間が2時間30分、全体の時間が5時間だとしたら
2時間30分 = 150分
5時間 = 560 = 300分
というように換算でき、それをパーセントの計算式に当てはめ
150分300分100 = 50[%]
となります。
時間のパーセントを計算するシーンの例1:時間短縮率の計算
ある作業Aにかかる時間が何パーセント短縮されたかを計算したいとします。元々作業Aに掛かっていた時間は「5時間30分」でした。そこで、作業の効率化により「5時間」で作業Aが完了できるようになりました。この場合の時間短縮率を計算してみましょう。
短縮された時間は
5時間30分-5時間=30分
元々の時間は
5時間30分=560分+30分=330[分]
これらの値をパーセントの計算式に当てはめると
30分330分100 ≒ 9[%]
よってこのケースの時間短縮率はおよそ9%となります。
時間のパーセントを計算するシーンの例2:スクリーンタイムは一日の何パーセント?
一日は24時間あり、時間の使い方は人それぞれです。しかし、その一日の時間の使い方を見直したいと考えている方もいるのではないでしょうか。この例ではスマホのスクリーンタイムが一日の何パーセントを占めているのか計算してみましょう。
ある調査によると、日本人の30代の平均スクリーンタイムは一日5時間22分だそうです。これをパーセント計算していきます。
スクリーンタイムを分に換算すると
5時間22分=560分+22分=322[分]
一日24時間を分に換算すると
24時間=2460分=1440[分]
これらの値をパーセントの計算式に当てはめると
322分1440分100 ≒ 22.4[%]
よって日本人30代の平均スクリーンタイムは、一日の約22.4%を占めていることになります。ご自身のスクリーンタイムでも是非計算してみてください。
時間のパーセントを計算するシーンの例3:本を読み切るのにかかる時間
今度は時間パーセントの計算を応用して、総時間を算出する方法を考えてみましょう。
ある本のページ数は500ページです。そのうちの100ページを読み終わり、そこまでにかかった時間は1時間30分でした。この場合、この本を読み終えるのに掛かる総時間はどうなるでしょうか?
このような計算の場合、今現在が全体の何パーセントの位置にいるのかを把握する必要があります。現在の100ページ目は全体の500ページに対して、
100ページ500ページ100=20[%]
(厳密には、読書のペースは最初から最後まで一定ではない可能性がありますが、このまま同じペースで本を読み進めていくと仮定すると、)これまで掛かった1時間30分も総時間の20%にあたることになります。
1時間30分を換算すると
1時間30分=160+30=90[分]
総時間をx分とすると
90分x分100=20[%]
という式が立てられます。この式をxについて解けば総時間が分かります。
x=9010020=450[分] = 760分+30分=7時間30分
よってこの場合にこの本を読み終えるのに掛かる総時間は7時間30分と見積もることが出来ます。
皆さんも本を読んでいたり、何か作業をしているとき、総時間を見積もるのにこの計算方法を使ってみてください。
時間のパーセントを計算するシーンの例4:睡眠時間は一日の何パーセント?
「睡眠は人生の3分の1を占める」ってよく聞きますよね。実際どうなんでしょうか?計算で確かめてみましょう。
2020年の調査によると、国民の平均睡眠時間は7時間12分だそうです。(参照:https://www.nhk.or.jp/bunken/yoron-jikan/column/sleep-2020.html
この時間が一日のうちの何パーセントを占めているのか計算してみましょう。
まずは、睡眠時間の7時間12分を分に換算してみましょう。
7時間12分=760+12=432[分]
よって、7時間12分は432分です。
次に24時間を分に換算してみましょう。
24時間=2460=1440[分]
よって、24時間は1440分です。
そして、これらをパーセント計算の式に当てはめ、何パーセントになるか確認してみましょう。
432分1440分100=30[%]
よって、国民の平均睡眠時間である7時間12分は1日の30%を占めていることが分かりました。「睡眠は人生の3分の1を占める」というのは概ね合っていると言えそうですね。
時間のパーセントを計算するシーンの例5:地球誕生から現在までを24時間とした場合、人類誕生は何時頃?
地球が誕生したのは現在から遡って46億年前と言われています。一方で、人類の誕生は現在から遡って20万年前と言われています。では、地球の歴史を0時から始まる24時間に置き換えると、人類の誕生は何時何分何秒なのでしょうか。時間のパーセント計算を応用して導き出してみましょう。
まず、人類の歴史である20万年は地球の歴史である46億年の何パーセントに相当するのでしょうか?
2000004600000000100 ≒ 0.00435[%]
およそ0.00435%であることが分かりました。この時点で地球の歴史に比べて人類の歴史がいかに短いかが分かりますね。
では、24時間のうちの0.00435%は何秒に相当するのか計算してみましょう。
24時間=2460=1440[分]=144060=86400[秒]
86400秒0.00435100 ≒ 4秒
人類誕生は24時のおよそ4秒前に相当することが分かりました。
その時刻は
24時0分0秒-4秒=23時59分56秒
よって、地球の歴史を一日に置き換えた時、人類が誕生するのは23時59分56秒であることが分かりました。
もはや一日の終わりと言って良い時間ですね。
このように時間のパーセント計算を使ってみることで、驚きの発見があったりします。是非、皆さんの身の回りでも試してみてください。
時間のパーセントを計算する場合の注意点
ここまで時間のパーセント計算の方法を具体例を交えて説明してきました。そこで、その計算をする上での注意点を確認していきましょう。
- 単位を揃える事
時間に関係する単位はいくつかあります。一日の中で完結する単位でしたら「時間・分・秒」だけで考えればよいと思いますが、時間という概念を広く捉えると「世紀・年・月・週・日」も時間の単位の種類です。これらを換算して計算しようとするときは
1世紀=100年=10012ヵ月=1200ヵ月
という式が使えます。週や日に換算しようとすると、うるう年があったりして、少し計算がややこしくなりますね。
例えば、うるう年は4年に一度なので(厳密には、4で割り切れる年のうち100で割り切れて400で割り切れない年は平年なのですが、今回は省略させていただきます。)1世紀の100年の中でうるう年が訪れる回数は
1004=25
25回という事になります。
また、うるう年でない通常の年は
100-25=75[回]
75回という事になります。
よって、1世紀が何日なのか計算すると、
36575+36625=36525[日]
このように1世紀は36525日と換算できます。
実用上このような計算をする機会は無いかもしれませんが、必要に応じて換算してみてください。
いずれにしても、パーセント計算をするときは登場する数値を換算して全て同じ単位にしてから計算しましょう。
- 割る数と割られる数を逆にしない事
もう一度パーセントの計算式を振り返ってみると
求める対象の量全体の量100
となっていましたね。ここで、登場する数値のどれが「求める対象の量」に値し、どれが「全体の量」に値するかを明確にしておかないと計算ミスが起こってしまいます。
例えば、上述の「時間のパーセントを計算するシーンの例1:時間短縮率の計算」において、「求める対象の量」と「全体の量」を逆にして計算してしまうと、
330分30分100=1100[%]
1100%という常識外れの値が出てきてしまいます。
その為、このような計算ミスが起こらないように、計算をする前に登場する数値を整理するようにしてください。
- 「求める対象の量」と「全体の量」を正しく把握する
「時間のパーセントを計算するシーンの例1:時間短縮率の計算」で扱った数値に関して、「求める対象の量」と「全体の量」がどれなのか少し紛らわしいと感じる方もいるかもしれません。このパターンでは短縮前の「5時間30分」が全体の量に値しますが、これを誤って短縮後の「5時間」の方を全体の量と捉えないように注意してください。
これを間違えて計算してしまうと、
30分300分100 = 10[%]
という、実際の答えとは異なる値が出てきてしまいます。
また、求める対象の量は問題文に登場した数値には無く、自分で
5時間30分-5時間=30分
という計算を行わなくてはなりません。
このように、どの値が「求める対象の量」や「全体の量」になるのかが紛らわしかったり、ひと計算加えて導き出さなくてはいけなかったりするので注意してください。
まとめ
「時間のパーセントを計算する方法・そのシーンの例・注意点」をそれぞれ解説してきました。こういった計算は苦手な方もいるかもしれませんが、自分の日常に関わる時間を色々使って自力で計算してみてください。最初は一つの計算をするのにも時間が掛かるかもしれませんが、だんだんと慣れていき、計算に掛かる時間も短縮されていくはずです。皆さんが時間のパーセント計算を出来るようになり、生活改善に役立てたり、面白い発見をすることに役立てて頂けたら幸いです。